煮て良し、焼いて良し、揚げて良しの夏の万能野菜「ナス」
そんなナスでも生食に抵抗がある人もいるのではないでしょうか?
アクが強いと聞くし、生で食べたらお腹を壊さないか心配ですよね。
基本的に、ナスを生で食べても危険はありません。
同じくアクの強いほうれんそうとは違い、加熱しなくても食べられるんですよ。
ただし、しっかり下処理しないとエグみや渋みが出て美味しくありません。
また品種によっても生食に向いているものとそうでないものがあります。
今回はナスの生食を中心にいろいろ調べてみました。
- ナスを生で食べるのは危険?
- ナスの下処理方法
- 生のナスを使った簡単レシピ
ぜひ参考にしてくださいね。
ナスの生食は危険?

揚げたり煮たりするイメージが強いナスですが、生で食べても問題ありません。
ただ、何もせずそのまま食べると渋みやえぐみを感じてしまいます。
この渋みやえぐみが、いわゆるアクと呼ばれるものの正体なんです。
アクはクロロゲン酸というポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。
動脈硬化や生活習慣の予防に役立つと一時期ブームにもなった成分です。
赤ワインにも多く含まれており、食べても体に害はありません。
ですが、ナスのアクは強くて生のままだと食べにくいのも事実。
そのため、いつしかナスは加熱調理するものという考えが定着したのではないでしょうか。
逆に言えば、アク抜きすればナスも生で食べられるということですね。
ただし、古くなったり傷んだナスを生で食べるのは危険です。
吐き気をもよおしたり、腹痛や下痢を起こす可能性があります。
傷んだものは捨て、古くなったものは加熱して食べるようにしましょう。
ナスを生で食べる時の選び方

生で食べられるナスの条件は、新鮮でアクが少ないことです。
新鮮なナスを選ぶ
ナスに限らずどんな野菜も生で食べるなら鮮度が命!
選び方のポイントをまとめたので、購入時の参考にしてくださいね。
- 皮の色が濃く、ツヤがある。
- 表面にハリがあり、傷がない。
- ガクのトゲが鋭くとがっている。
- 持ったときに重みを感じるもの。
新鮮なナスは美味しいナスでもあるんですよ♪
アクの少ないナスを選ぶ
アクが少ないナスの代表といえば「水ナス」
大阪の特産品で生産量が少ないため、お店であまり見かけないかもしれません。
アクが少なく、生のまま裂いて食べられるほど柔らかいのが特徴です。
また、同じナスでも収穫時期によってアクの強さが変わります。
本格的な旬を迎える前に出回るナスはアクが少なめです。
生で食べるなら旬である7月に入る前に出回るものがおすすめですよ。
ナスの下処理方法
近年のナスは品種改良されアクが少なくなっていますが、やはりアク抜きした方が美味しく仕上がります。
基本的なアク抜きの方法をご紹介しますね。
水にさらす
最も手軽でポピュラーな方法です。
切ったナスを水を入れたボウルに10分ほどさらせばOK。
あまり長くさらすと、ナスの栄養素も流れ出てしまうので程々にしましょう。
塩水にさらす
切ったナスを0.5〜1%くらいの濃度の塩水に10分ほどさらします。
水にさらすよりもナスの変色が抑えられ、きれいに仕上がりますよ。
塩をふりかける
油を使う料理のときは水にさらすとはねやすいのでこちらの方法がおすすめ。
切ったナスに塩をふって5分ほど置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取りましょう。
ナスを生で美味しく!簡単レシピを紹介

生のナスを使った料理は、加熱したものとはまた別の味わいを楽しめます。
オススメのレシピをご紹介しますのでぜひ試してみてくださいね。
ナスの即席漬け
- ナス 2個
- 塩 小さじ1
- 生姜 1かけ
- 醤油 小さじ1
- ナスは2〜3mmの半月切りにし、5分程度水にさらしてアクを抜く。
- 生姜は千切りにする。
- ナスの水気を切ったら、塩をもみ込み10分くらい置く。
- 水気をしぼった3に2の生姜を混ぜ合わせ、醤油をかけたら完成。
生姜の辛味が絶妙なアクセントになっていて美味しいですよ。
ナスの和風サラダ
- ナス 2個
- 大葉 3枚
- 水 2カップ
- 塩 小さじ2
- かつお節 適量
- オリーブオイル 小さじ2
- 醤油 小さじ1
- ナスを2〜3mmの厚さの輪切りにする。
- 大葉は千切りにする。
- ボウルに水と塩を混ぜて、1のナスを約10分浸ける。
- 3のナスの水気を切って器に盛り付ける。
- 4に大葉をのせて、削り節をふる。
- オリーブオイルと醤油を回しかけて完成。
塩水でナスのアクを抜いたら、水分をしっかり絞るのがポイント。
大葉の代わりにバジルとニンニクを加えればイタリアン風サラダになりますよ。
やたら漬け
最後に長野県の郷土料理をご紹介。
野菜をやたら細かく切ることから名づけられたともいわれています。
- ナス 2個
- きゅうり 2本
- オクラ 5個
- みょうが 3個
- 市販の醤油漬け 100g程度
- 塩 小さじ1
- ナスときゅうりは5mm角に切って水に10分程度さらす。
- オクラはレンジで1分加熱し、水で冷やしてみじん切りにする。
- みょうがと醤油漬けをそれぞれみじん切りにする。
- 水気を切った1をボウルに入れて塩もみし、水分が出たらぎゅっと絞る。
- 切ったものをすべて混ぜ合わせ、保存容器に入れて冷蔵庫で冷やして完成。
2日程度は保存可能ですが、ナスの色が変わるので早めに食べましょう。
ご飯はもちろん冷奴に乗せたり、そうめんの具にしても美味しい!
ナスの生食は危険?生で食べる時の選び方と美味しく食べる下処理方法をご紹介まとめ
- ナスを生で食べても危険はない。
- 生食に向いているナスの条件は、新鮮でアクが少ないこと。
- ナスを水にさらしたり、塩を振ることでアクが抜ける。
ナスは火を通さないといけないと思っている人は意外に多いと思います。
ですが、アクを抜けば他の野菜のように生でも美味しく食べられるんですよ。
生のナスを使ったおかずをぜひ新たなレパートリーに加えてくださいね。