つるんとした喉越しで食欲の落ちがちな夏場も食べやすいフルーツゼリー。
簡単に作れて料理初心者も挑戦しやすいスイーツです。
ですが、生のパイナップルで作ろうとして固まらなかったことはありませんか?
それはパイナップルに含まれているたんぱく質を分解する酵素が原因。
酵素がゼラチンを分解してしまうためゼリーが固まらなくなるのです。
生のパイナップルを使うときは、加熱すると酵素の働きが止まりますよ。
また、パイナップル以外にもゼリーが固まりにくいフルーツが存在します。
今回はこちらの内容について調べました。
- パイナップルゼリーを固める方法
- ゼリーが固まらない理由
- ゼリーが固まらない果物
ぜひ参考にしてくださいね。
パイナップルゼリーを固める方法と固まらない時の対処法
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作り方やゼラチンの分量などは間違っていないのにうまく固まらない…。
それはパイナップルの酵素がゼラチンを分解して固める力を失わせているからです。
だったら、ゼリーにするのは無理なの?と思うかもしれませんが大丈夫!
しっかり固められる方法はあります。
方法①果肉や果汁を加熱する。
パイナップルを加熱して酵素を変質させると、ゼラチンが分解されなくなります。
細かく切った果肉を熱湯に10分程度浸す作業を2〜3回繰り返せばOK。
酵素の働きが止まるので、ゼラチンがしっかり固まりますよ。
ただ、パイナップルの風味や旨味も水に流れ出てしまいます。
そこでおすすめしたいのがコンポート。
旨味を逃さないだけでなく、余分な酸味が飛んで味もまろやかになります。
特有の繊維っぽさも軽減されて一石二鳥です♪
<コンポートの作り方>
- 鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、砂糖をしっかり溶かす。
- 鍋に切ったパインを入れて強火で加熱する。
- 沸騰したら落し蓋をして弱火で15分くらい煮る。
- 粗熱をとってシロップに漬けたまま冷蔵庫で冷やす。
方法②ゼラチン以外の凝固剤を使う
ゼラチンの代わりに寒天やアガーなどを使います。
海藻が原料の寒天やアガーは、パイナップルの酵素で分解されません。
寒天で作るとしっかりした弾力と歯ざわりが感じられる食感になります。
アガーはゼラチンと寒天の中間のような仕上がりで、ぷりっとした食感が特徴的。
どちらもパイナップルに火を通す必要がないので、本来の色や香りが楽しめるゼリーになりますよ。
固まらないときは?
酵素の働きを止めても固まらないときは、冷やす時間が短いのかもしれません。
ゼラチンが固まるまで、冷蔵庫に入れてから数時間かかります。
気になるからと何度もドアを開け閉めしてしまうと温度が下がりません。
腰をすえてじっくり冷やしましょう。
一晩冷やしてもダメな場合は、ゼラチンを追加してみましょう。
ゼリー液を鍋に戻して火にかけ、水で戻したゼラチンを追加して混ぜます。
このときゼラチンを熱しすぎると凝固力が落ちるので要注意。
また量が多すぎても、独特の臭いが出てしまうので加減してくださいね。
ゼラチンの臭いは洋酒を数滴入れると気にならなくなりますよ!
パイナップルゼリーが固まらない理由
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生のパイナップルを使うと酵素がゼラチンの働きを阻害して、ゼリーが固まりにくくなります。
そもそもゼラチンはなぜ固まるのでしょうか?
ゼラチンの主成分は動物の皮などに含まれるたんぱく質(コラーゲン)です。
温めると水に溶けて、冷えると固まる性質があります。
固まるときにゼラチンは網目のような構造を作り、水分を閉じ込めた状態になります。
これがゼリーの固まる仕組みです。
しかし、パイナップルにはたんぱく質を分解する酵素「ブロメライン」が含まれています。
このブロメラインがゼラチンを分解して網目構造を壊してしまうと、水分を閉じ込めておけなくなります。
その結果、ゼリーが固まらないという状態に陥るわけです。
ブロメラインの効果は強力で、ゼリーの上に生のパイナップルを乗せただけでも溶けてしまいます。
生のパイナップルを使うときは、火を通してブロメラインの働きを止めましょう。
パイナップル以外にもある!ゼリーが固まらない果物
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他にもゼリーを固まりにくくしてしまうフルーツがあります。
主にたんぱく質を分解する酵素を含むフルーツです。
- キウイフルーツ
- パパイヤ
- メロン
- マンゴー
- パッションフルーツ
- いちじく
- 梨
南国系のフルーツはこういった酵素を含むものが多いみたいですね。
また、下記のような酸度が高い果物もゼラチンの凝固作用を弱めてしまいます。
- レモン
- オレンジ
- グレープフルーツ
- 梅の実
こちらはゼラチンだけでなく寒天やアガーも影響を受けるため要注意。
ただし、ゼラチンの量や果汁の量を調整すればしっかり固められますよ。
失敗しないために、レシピやゼラチンのパッケージにある注意書きは必ず目を通しましょうね。
パイナップルゼリーを固める方法と固まらない理由!ゼリーが固まらない果物についても紹介まとめ
- パイナップルゼリーを固める方法は加熱してから使うか、寒天やアガーを使う。
- ゼリーが固まらないのは、たんぱく質分解酵素がゼラチンを分解するため。
- 南国系のフルーツや酸度の高いフルーツは固まりにくい。
フルーツゼリーは涼やかな見た目で暑い夏にピッタリのデザートです。
生のパイナップルも工夫すれば、きちんとゼリーにできますよ。
本記事を参考にぜひチャレンジしてみてくださいね。