春先になるとスーパーに皮付きのたけのこが並びます。
旬にしか出回らない生のたけのこを使った料理は、一年中手に入る水煮とは比べものにならない美味しさなんですよ!
ですが、たけのこを調理する前には「アク抜き」が必須。
アク抜きといえば米ぬかを用意しなければならず、手間と時間がかかる面倒くさいイメージが強いと思います。
そんなアク抜きを、お酢を使ってできることを知っていますか?
今回は、たけのこのアクをお酢で抜く方法をご紹介します。
あわせて美味しさをキープしたまま保存する方法もまとめました。
ぜひ活用してくださいね。
たけのこのアク抜きは酢で時短できる!
たけのこのアク抜きには、米ぬかを使う方法が定番です。
ですが、どこのご家庭でも大抵置いてあるお酢でできるのなら助かりますよね。
お酢を使った方法は茹でる時間が短くて済むので、経済的でもあるんですよ。
なぜお酢でアクが抜けるのでしょうか?
それは、米ぬかと同じようにアクを抜く効果がお酢にもあるからです。
たけのこのアクの正体は、シュウ酸とホモゲンチジン酸という成分によるもので「えぐみ」や「渋み」の元です。
掘りたてのたけのこは生で食べられるのですが、時間が経つとえぐみや渋みが強くなっていきます。
えぐみは1日で2~3倍に増えるとも言われており、そのままでは食べられません。
そのアクを抜くために米ぬかを使うわけですが、お酢は米ぬかと同じような働きを持っているんです。
- アルカリ成分でえぐみの成分を中和する。
- 繊維をやわらかくしてアクを外に流す。
そんなお酢ですが、少々使いづらいのが難点。
入れる分量や茹で時間を誤ると、うまくアクが抜けません。
また、お酢の臭いがたけのこに残ったり、やわらかくなりすぎて風味まで抜けてしまうことも…。
扱いが少し難しいお酢ですが、正しく処理すればきちんとアク抜きできます。
酢でたけのこのアク抜きをする方法
お酢を使ったアク抜きは茹で時間が短いだけでなく、皮をむいてから茹でるので後処理もラクチンですよ。
用意するもの
- たけのこ…適量
- 水…たけのこが浸かる量
- 酢…水1Lにつき50ml
- たけのこが浸かる大きさの鍋
<方法>
- たけのこは皮をむいて半分に切る。
- 鍋にたけのこを入れ、全体が浸るくらいの水と分量の酢を入れる。
- 火にかけて沸騰したら弱火にして10〜15分程度茹でる。根元部分に竹串がすっと刺さればOK。
- 火を止めて、鍋に入れたまま半日置いて完全に冷ます。
- 茹で汁を捨て、真水に浸けてさらに半日程度置く。
アク抜きしたたけのこの保存方法
アクを抜いたたけのこは、冷蔵でも冷凍でも保存できます。
ただし、冷凍すると食感が変わってしまうので、数日中に使い切るなら冷蔵保存がおすすめです。
冷蔵保存の場合(保存期間4〜5日くらい)
- たけのこを半分、または4等分に切る。
- タッパーなどの保存容器に入れ、たけのこ全体に水がかぶるようにする。
- 密閉して冷蔵庫で保存する。食べきるまで毎日水を交換する。
水に浸けて空気に触れないようにすることで、雑菌の繁殖や酸化するスピードを抑えられます。
また、適当な大きさに切って薄味で下煮し、その煮汁に浸しておくといろんな料理のアレンジに使えますよ。
冷凍保存の場合(保存期間一ヶ月くらい)
たけのこは何もせずそのまま冷凍すると硬くなったり、スカスカになったりして食感が悪くなります。
砂糖をまぶしたり煮汁に浸けたりして、食感の変化を抑えるようにしましょう。
砂糖をまぶして冷凍する
- たけのこは薄切りにし、水分をしっかりふき取る。
- たけのこの両面に、砂糖をまぶす。
- ジッパー付き保存袋に入れて、空気を抜いて密閉する。
- 保存袋を平らにした状態で金属製のバットに置き、冷凍庫で保存する。
砂糖には水分をキープする性質があるので、解凍時にたけのこ内部の水分が流れ出てパサパサになるのを防いでくれます。
甘みが気になる場合は、煮物などの砂糖を使う料理に使いましょう。
だし汁に浸けて冷凍する
- たけのこを薄切りにする。
- ジッパー付保存袋に入れ、たけのこ全体を浸す量のだし汁を加えて密封する。
- 保存袋を金属製のバットに置き、平らな状態にして冷凍庫で保存する。
だし汁と一緒に冷凍することで、たけのこ内部の水分を逃さず風味も保てます。
解凍後は、そのまま煮物や汁物に使えて便利ですよ。
だし汁の代わりにコンソメスープや中華スープでもOKです。
たけのこのアク抜きは酢で時短できる!簡単なあく抜き方法と保存法を紹介まとめ
- アク抜きにお酢を使うと、茹で時間を短縮できる。
- アク抜き済みのたけのこは、冷蔵でも冷凍でも保存可能。冷蔵なら1週間程度、冷凍なら一ヶ月程度持つ。
「皮つきのたけのこは、アク抜きが大変で手を出しにくい」
そんな声をよく耳にします。
米ぬかを使ったアク抜きがベストではありますが、自宅にあるお酢を使って一度試してみませんか?
想像よりも簡単にできるので、びっくりするかもしれませんよ。
上手にアクを抜いて、旬のたけのこの香りや独特な歯ざわりを楽しんでくださいね。