最近の炊飯器には、炊飯に便利な機能がいろいろと搭載されています。
「無洗米モード」はお米の種類に合わせて炊き方を調整する機能の一つです。
その名の通り、無洗米を美味しく炊くための機能ですが、通常の炊飯モードと一体何が違うのかご存知ですか?
それは、炊飯するときの温度と炊飯にかかる時間に違いがあります。
今回は白米と無洗米の違いについて調べてまとめました。
- 炊飯器の通常モードと無洗米モードの違い
- 炊飯器で炊くときに必要な水の量の違い
- 白米と無洗米の違い
ぜひ参考にしてくださいね。
炊飯器の白米と無洗米モードの違いは何?
通常の炊飯モードと無洗米モードの違いは、簡単にいうと「温度」と「炊きあがるまでの時間」です。
無洗米モードでは、通常よりも低温で時間をかけて炊き上げます。
なぜ無洗米モードでは時間がかかるのでしょうか?
無洗米モードの特徴①予熱時間が長い
炊飯器は炊き始めに予熱をして、お米にしっかり水を吸わせてから炊飯をスタートします。
無洗米モードも基本は同じですが、違いは通常の炊飯モードより予熱が長めに設定されていること。
普通の白米は研いでいる間も吸水していますが、無洗米は洗米しないため吸水できません。
そのため、炊く前の浸水時間を通常よりも長めにして、お米の吸水を促してから炊飯しているのです。
無洗米モードの特徴②低温でゆっくり炊き上げる
炊飯前に洗わない無洗米は、表面にでんぷんがついたままです。
でんぷんは水に溶け込み、焦げつかせたり吹きこぼれの原因となります。
通常より低温で時間をかけてゆっくり炊き上げることで、焦げつきや吹きこぼれを防ぐのが無洗米モードなんです。
無洗米モードと白米モードを間違えて炊いてしまった!
ちなみに、無洗米モードでうっかり普通の白米を炊いてしまっても大丈夫!
炊きあがりや味に大きな違いはありません。
逆に、無洗米を通常の炊飯モードで炊くと、味や仕上がりに影響が出るので注意してくださいね。
炊飯器で白米と無洗米は水を入れる量も違いがある
白米を炊飯器で炊くとき、内釜の目盛りに水位を合わせますよね。
無洗米の場合、目盛り通りの水加減だとパサついたり固くなったり、焦げついたりすることも…。
無洗米は水を多めにして炊くことが重要なポイントです。
水を多くする理由
玄米を精米して、ヌカや胚芽を取り除いたのが白米です。
無洗米は白米の残っている表面のヌカをほぼ取り除いているため、白米よりも米粒が小さめです。
同じ計量カップで計ると、米の量が白米と比べて3〜5%も多くなります。
その分炊くときに水加減を調整しなければなりません。
また、白米は研いでいる間にある程度水を吸収しますが、無洗米は研がないので吸水する間がありません。
それらを考慮して、水を多めにする必要があるのです。
炊飯に必要な水の量
炊飯器でご飯を炊くときに必要な水の量は、
- 白米…米1カップに対して、水1.1~1.2倍
- 無洗米…米1カップに対して、水1.3~1.4倍
無洗米の場合、米1カップに対して水は約230ml必要です。
米1カップにつき、水を大さじ1〜2杯増やしてください。
ここで面倒だからと目分量や勘で水を加えるのは失敗の元。
無洗米は水の量が少なすぎても、多すぎてもうまく炊けません。
パサパサになったり、べちゃべちゃになったりしてせっかくのご飯が台無しです。
「炊飯器の水加減が難しい」「水を計るのがめんどう!」という人におすすめなのが、無洗米専用の計量カップ。
無洗米を普通の白米についているヌカの分を考慮した分量を計れます。
普通の白米と同じ水加減で炊けるので、1つあると便利ですよ。
そもそも白米と無洗米の違いとは
白米と無洗米の違いは、水洗いする必要があるかないかの違いだけです。
白米には「肌ヌカ」というものがついています。
肌ヌカとは、精米時に剥がれたヌカが再びお米の表面についたものです。
ヌカが十分取れないと、炊いた時にニオイや独特の雑味が残ってしまいます。
この肌ヌカを落とすために、白米は研ぐ工程が欠かせません。
無洗米はこの肌ヌカも取り除かれているので、洗わずにそのまま炊いても大丈夫なんです。
肝心の味も白米と無洗米で、さほど違いはありません。
なんとなく無洗米は味が劣っているようなイメージを持っていませんか?
無洗米は雑味の元になるヌカをほぼ取り除いているので、下手な研ぎ方をした白米よりも味はクリアです。
また研ぐことでお米が欠けたり割れたりして、旨味が流れ出してしまうこともありません。
きちんと炊飯すれば、普通のご飯と変わらない美味しいご飯が炊けます。
無洗米が美味しくないと感じる場合は、炊き方に問題があるのかもしれませんよ。
水の量を正確に計っているか、研ぎすぎていないか、きちんと浸水させているかなど工程を見直してみましょう。
炊飯器の白米と無洗米モードの違いは何?そもそもの違いや水の量の違いについてもまとめ
- 炊飯器の白米と無洗米モードの違いは、炊くときの温度と時間。
- 炊飯器で無洗米を炊くときは、白米よりも少し水の量を多くする。
- 白米と無洗米の違いは、お米を洗う必要があるかないかの差。
美味しいご飯を炊くために、日々メーカーは炊飯器の性能を向上させています。
ですが、どんなに炊飯器が高性能になっても、基本が間違っていては美味しいご飯は炊けません。
白米と無洗米、それぞれ基本となる炊飯のポイントを押さえて、美味しいご飯をいただきましょう!